クリーンな雰囲気で包装すること

31 3月 by admin

クリーンな雰囲気で包装すること

レトルト袋は、120度の高温加熱や過酷な圧力変動にも耐えて、強度があり、密封できることが必要です。なおかつガス遮断性が必要です。

1970年代に、NASAで宇宙食としてレトルトパウチ入のカレーが開発されました。日本で開発された国際宇宙ステーション用のカレーがスペースカレーとして一般用に販売されています。クリーン包装というのは、微生物の生菌数が少なくなるように制御して製造した食品などを、さらにクリーンルーム内の微生物の少ない空間で、必要なクリーン度を持った包材で包装することです。

これは、包装内の微生物を限りなく少なくなる包装です。クリーン包装された食品は無菌ではありませんが、一般の包装食品に比べると日持ちを伸ばすことができます。スライスハムやスライスチーズ、惣菜、生パン粉、切り餅、米飯といったものに、主に使われています。

クリーンルームというのは、NASAの実験室から始まりました。清浄度は1,10,100,1000,10000,100000の各クラスがあります。10万は3千メートル級の高山、1万は、大気圏のクリーン度に匹敵します。100では成層圏でも得られないということです。クラスを上げるためには、高性能や超高性能のフィルターを使用して、換気の回数を高めます。

ただし、これは微生物を死滅させるわけではありません。あくまでも清浄室です。そのため、よく洗浄し、初発菌数を少なくして、低温で作業することが前提となります。クリーンルーム方式に、乱流方式、水平層流方式、垂直層流方式があります。食品工場では通常10万で作業をします。とくにクリーン度を要求される場合、クリーンブースを用いて部分的に垂直層流を作ります。

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